
進学研究家として知られる小林正観さんは、私たちの人生を豊かにする鍵として「頼まれごと」を挙げ、その引き受け方や考え方について独自の哲学を説いています。
彼の教えによれば、頼まれごとを快く引き受けることは、単なる義務ではなく、人生の目的や使命を見出し、幸せな人生を歩むための重要なステップとなります。
この記事では、小林正観さんの「頼まれごと」に関する考え方を深掘りし、その実践がどのように人生を好転させるのかを探ります。
「頼まれごと」の本質:喜ばれる存在になること

小林正観さんは、人間は「喜ばれると嬉しい」という本能を持っていると説きます。
頼まれごととは、まさに他人を喜ばせる機会であり、それに応えることが人生の目的の一つであると考えられています。
頼まれごとの定義
頼まれごとは、単なる「使い走り」ではなく、あなたへの善意や好意から来る申し出です。
儲け話や詐欺、物理的に不可能な依頼は除きますが、それ以外の頼まれごとには、あなたの人生を動かすチャンスが隠されています。
人生の好転
頼まれごとをこなしていくと、仕事が増えたり、お金に困らなくなったり、魅力的な仲間が増えたりと、人生が楽しい方向に運ばれていくと言います。
これは、頼まれごとを通じて他者を喜ばせることで、宇宙(神様)からの応援が得られるためだとされています。
「適当に」「にこにこ」で引き受ける

頼まれごとを引き受ける際、完璧を目指す必要はありません。小林正観さんは、「適当に(適度に)」「いい加減に(ちょうど良い加減に)」、そして「にこにこ」と引き受けることを推奨しています。
気負わない姿勢
「いい仕事をしなくては」「完璧にこなさなければ」と気負うことは、かえって苦しくなります。
頼まれた時点の能力でできる範囲で、気楽にこなすことが大切です。
断ることは「傲慢」?

小林正観さんは、頼まれごとを断ることを「傲慢」と表現することがあります。
これは、「私には力がないのでできません」と自分で自分の力を決めてしまうことが、本人の思い込みや高ぶりであると考えるためです。
謙虚さの重要性
頼まれごとを引き受けることは、謙虚さの表れです。特に、有料の頼まれごとに対して「無料でいい」と申し出ることも傲慢とされます。
お金は宇宙のものであり、受け取ることで相手の感謝を受け入れ、お金を循環させることが重要だと説いています。
頼まれごとがもたらす「使命」への気づき

頼まれごとをひたすら淡々とこなしていくと、ある方向に進んでいることに気づく瞬間が訪れます。
これを「立命の瞬間」と呼び、自分がこの世に生まれてきた目的や役割に気づくことができると言います。
「使われる命」としての生き方
「使われる命」と書いて「使命」。頼まれごとを通じて他者に喜ばれる存在になることこそが、魂の目標の一つであり、人生の醍醐味であると小林正観さんは説いています。
断っていい頼まれごと

すべての頼まれごとを受けなければならないわけではありません。以下のような頼みごとは、断っても大丈夫だとされています。
- お金を貸してほしいという頼み
- 人数合わせの頼み
- 先約が入っていた時
- 儲け話や詐欺
- 物理的に無理なこと
- 能力的にできないこと(例:英語を話したことがないのに英語の先生を頼まれる)
- 引き受けた際に自己嫌悪が生じる内容
頼まれごとを実践するヒント
頼まれごとは、人生を楽しく、そして豊かな方向へ運んでくれるチャンスです。もし頼まれごとが来たら、気負わずにできそうなものは引き受けてみましょう。
また、頼まれごとが来るための条件として、小林正観さんは「五戒(不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句)」を言わないことを挙げています。五戒を言わなくなって3ヶ月から6ヶ月経つと、頼まれごとが始まることが多いと言われています。