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「全捨離(ぜんしゃり)」という言葉を、聞いたことはあるでしょうか。
家にあるものの、なんと八割を手放してしまう。そんな思いきった片づけ方です。はじめて知ったとき、わたしは「そんなに捨てて大丈夫なの?」と、正直おどろきました。
この記事では、桜庭露樹(さくらば つゆき)さんが広めた「全捨離」とは何か、そして実際にやってみたわたしの体験を、正直にお話しします。失敗もふくめて、ぜんぶ書きますね。
先にお伝えしておきます。全捨離をすれば必ず人生が好転する、運が良くなる、という話ではありません。信じても、信じなくても大丈夫です。「そう感じた人もいる」という、ゆるやかな範囲のお話として読んでください。
全捨離とは、どんなものか
全捨離は、開運YouTuberとしても知られる桜庭露樹さんが提唱している考え方です。ひとことで言えば、家にあるものの八割を手放し、床を広げて、ピカピカに磨くというもの。
桜庭さんは、心学研究家の小林正観(こばやし せいかん)さんの教えを受け継いだ方でもあります。トイレ掃除の話とも、どこか地続きなのですね。
似た言葉に「断捨離(だんしゃり)」がありますが、全捨離はもっと思いきって、「手放して、床を磨く」ことに重きを置いています。
わたしが全捨離をやってみたら、ゴミ袋が十袋出た
正直に言うと、わたしは八割まではできませんでした。たぶん、断捨離に近かったと思います。それでも——ゴミ袋は、十袋くらい出ました。
やってみて驚いたのは、「いつか使うだろう」と思って取っておいたものの、なんと多かったことです。その「いつか」は、たいてい来ないのですね。
記念のもの、思い出のもの。捨てられずに残していたものも、たくさんありました。それでも、思いきって手放してみたのです。
捨ててみて、いちばん感じたのは「すっきり」
全捨離は、床の面積を広げることが目的のひとつ、と言われています。実際に物が減って床が見えてくると、部屋も、心も、ふっと軽くなった感じがありました。
やっぱり、物があふれているより、すっきりしているほうが気持ちがいい。これは、やってみて心から思いました。
ただ、正直に失敗も書いておきます。あとになって「あれ、どこいったっけ?」「もしかして捨てた?」と、一瞬あわてたことが何度かありました。なかには、新しく買い直したものもあります。
でも、ふしぎなもので、なくても、案外なんとかなりました。「なくて困る」と思っていたものの多くは、じつは、なくても平気だったのです。
家族がいる人は、やりすぎに注意
ひとつ、正直にお伝えしたいことがあります。家族がいる人は、やりすぎないほうがいい、ということです。
わたしも、はりきって捨てていたら、家族に「なんで、そんなに捨てるの?」と言われて、ちょっとした喧嘩みたいになったことがあります。
これは、トイレの蓋を家族が閉めてくれない、というトイレ掃除の話とも、どこか似ています。人は、なかなか変えられません。自分が良いと思っても、それを家族に押しつけると、かえってぎくしゃくしてしまう。
一人暮らしの方なら、思いきりやって大丈夫だと思います。でも家族がいるなら、手放すのは「自分の物」だけにしておくのが、平和でいいと、わたしは思います。
捨てられない「思い出の物」は、写真を撮る
記念の品や、思い出のあるもの。どうしても捨てられない——その気持ちは、とてもよく分かります。
そこで、わたしがやってみて良かったのが、「捨てる前に、写真を撮っておく」という方法です。
ふしぎなもので、写真さえ残っていれば、「もう、手放してもいいかな」と思えるのです。思い出は、物そのものではなく、心のなかにある。そう気づかせてくれます。
これは、家族を説得するときにも役立ちました。「写真は撮ってあるから」と言うと、家族も、すこし納得してくれたのです。
全捨離の、基本のやり方
桜庭さんが伝えているやり方を、やさしくまとめると、こんな流れです。完璧にできなくても、大丈夫です。
- 一ヶ月以上使っていないものを中心に、思いきって手放す
- 収納も、半分くらいは空けて、余白をつくる
- 物をどかしたあとの床を、ていねいに磨く
- 玄関、台所、寝室と、場所ごとに分けて進める
- 思い出の物は、写真を撮ってから手放す
桜庭さんは「勢いが大事」とも言っています。あれこれ迷う前に、エイッと手を動かしてしまう。ただ、さっきも書いたとおり、家族のものまで勢いで捨てないよう、そこだけ気をつけてください。
なぜ「捨てる」と、心が軽くなるのか
桜庭露樹さんは、放っておかれた不要なものには、よどんだ空気のようなものがたまる、と表現しています。それを一掃して床を磨くと、空間も心もすっきりするのだ、と。
むずかしい理屈は、わたしにはよく分かりません。でも、ひとつ思うのは、目に映るものが減ると、頭の中の「気になること」も減るということです。
散らかった部屋を見るたびに、心のどこかが小さくざわつく。そのざわつきが消えるだけでも、ずいぶん楽になるのかもしれません。
よくある質問
Q. 本当に八割も捨てないと、意味がないですか?
A. そんなことはありません。わたし自身、八割はできませんでした。それでも、十分すっきりしました。引き出しひとつからでも、手放したぶんだけ、空間と気持ちに余白が生まれます。
Q. 捨ててから後悔しないか、不安です。
A. 正直、わたしも「あれ、捨てたかな?」とあわてたことがあります。でも、たいていは、なくてもなんとかなりました。どうしても迷うものは、無理に捨てず、写真を撮って残しておけば安心です。
Q. 全捨離をすれば、お金や運が良くなりますか?
A. それは、わたしには保証できません。そう感じた人がいる、という話はありますが、人それぞれです。お金や運のためというより、「心が軽くなる」ことのほうを目あてにすると、ちょうどいいと思います。
まとめ
全捨離は、ただの片づけではなく、「手放すことで、心に余白をつくる」という、やさしい考え方なのだと思います。
八割すべてを捨てられなくても、いいのです。わたしも、できませんでした。それでも、物があふれているより、すっきりしているほうが、ずっと気持ちがいい。それを、身をもって感じました。
家族がいるなら、自分の物から、すこしずつ。思い出の物は、写真を撮って。無理のない範囲で、あなたのペースで大丈夫です。
もし、なんだか心がごちゃごちゃする日が続いているなら。部屋のいちばん気になる一角から、よかったら、いっしょに手放してみませんか。
もっと知りたい方へ(本・朗読)
全捨離のことを、もっとくわしく知りたい方には、桜庭露樹さんの本がおすすめです。具体的なやり方や、たくさんの体験談が、やわらかい語り口でつづられています。
▼ 全捨離をくわしく書いた一冊
ちなみにわたしは、桜庭さんの「世の中の運がよくなる方法を試してみた」という本を、Audible(オーディブル)で聴いて、全捨離やトイレ掃除のことを知りました。家事をしながら耳で聴けるので、本が苦手な方にもおすすめです。